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セイヨウノコギリソウ

「薬草コーナー」でセイヨウノコギリソウが咲きだしました。

 ヨーロッパ原産で、日本には1887年(明治20年)に渡来した多年草です。茎は高さ60~100cm、葉は細かい羽状複葉で、ノコギリのように見えます。葉は互生で柄はなく、夏に茎の上部で分枝し、外周に短い白色または淡紅色の小さな舌状花よりなる頭状花序をつけます。切り花用としても栽培されています。

 地上部の全草を乾燥し、一日量5~10gを水400ccで、半量になるまで煎じ、3回に分けて服用すると、胃液分泌促進作用があります。また、健胃、強壮、発汗、通経薬に効果があり、生の葉を揉んで、汁を傷口につけると止血作用・抗炎症作用があります。

ネジバナの花は右巻きか左巻きか

 ネジバナの穂状花序のねじれは右巻きか左巻きかどちらでしょうか。そもそも、右巻き・左巻きの定義には諸説ありますが、植物の場合の見分け方の1つとして以下が用いられています。

・右巻き:根元側から見て時計回りに巻く場合

・左巻き:根元側から見て反時計回りに巻く場合

 そうすると上の写真の左のネジバナは左巻きで、右側のネジバナは右巻きになっています。どうもネジバナの右巻き左巻きは5分5分のようです。

ネジバナ(ラン科) 

 「料金所」入って直ぐの円形花壇、「ひょうたん池」の東歩道、「自然学習センター」から「薬草コーナー」の間の道路わきにあります。ネジバナの巻き方をいろいろな所で調べてみてください。

 日本全土、ヨーロッパ東部からシベリアにかけて、温帯・熱帯アジア全域、オセアニアなどに広く分布しています。原野の芝地や草原に生える多年草で高さ15~30cmです。葉は根生します。夏、葉間 に10~30cmの花茎を直立し、上部にねじれた穂状花序つけ、多数の桃紅色の小花を開きます。花は側向し平開しません。唇弁は淡色で倒卵形です。子房は楕円体で上部は側向し緑色、有毛です。「捩摺(モジズリ)」ともいいます。

 和名「捩花(ネジバナ)」は、その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲く「ねじれた花序」が由来です。

シャクジョウソウが咲き出しました

シャクジョウソウ(ツツジ科)

 北海道、本州、四国、九州に分布する山地の樹影に生える多年草です。国外では、アジア、北アメリカ、ヨーロッパの温帯に分布します。茎は束生し、直立して高さ20cm内外で円柱形です。鱗片状の葉は互生し、下部は重なり合います。茎の頂に総状の花穂をなし、淡黄白色の花を5~10個下向きにつけます。花は長い釣鐘で、花弁4、雄しべ8.蒴果を結びます。腐生植物(種子植物の内で、植物体に光合成で自活する能力がなく、菌類と共生して栄養素を得て生活するもの)なので葉に葉緑素はありません。

 和名「錫杖草(シャクジョウソウ)」は、全体の姿を僧侶や修験者が手に持って打ち鳴らす錫杖(しゃくじょう)に見立てたものです。

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