観察日記

ヌルデの白い花 雌雄異株

 学習センターの東側にヌルデ(ウルシ科)の白い花が咲いています。この時季、山道を車で走るとよく見かける白い花です。ヌルデはウルシ科の樹木です。敏感な方はかぶれる方もいるので、触らない方がいいかもしれません。でも、ウルシのようなひどいかぶれ方にはならないようです。ウルシと同じ奇数羽状複葉ですが、ウルシと違って葉軸に翼があるので見分けることができます。

 ヌルデは雌雄異株で、学習センター脇にある樹は雌の木です。円錐状につくたくさんの小花に近づいてよく見ると、雌しべのある雌花であることが分かります。残念ながら園内で雄の木を見つけることはできませんでしたが、雄花は花弁が反り返り雄しべの葯が高く突き出るようです。

 葉にヌルデシロアブラムシが寄生してできた虫えい(虫こぶ)は、タンニンが多く含まれ薬用や染料に利用されます。かつては、お歯黒に使われました。

ヒガンバナが「七草の庭」で咲き始めました

 今年7月に七草の庭に球根を植えたものが園内でいち早く咲き出しました。別名「曼殊沙華(マンジュシャゲ)」は、サンスクリット語で天界に咲く花という意味だそうです。その他にも別名・地方名・方言は数百から1000種以上あると言われています。一例として、葬式花、墓花、死人花、地獄花、幽霊花、火事花、蛇花などあげられ、不吉な別名が多く見られます。

二十四節気 処暑の野草園

 昨日から二十四節気「処暑」の時季に入っています。処暑のころを境に夏の暑さが和らぐといわれていますが、野草園の今朝の最低気温は15℃、街中でも昨日の夜や今朝の風は半袖では涼しすぎるかなと感じた方もいるかもしれません。日中は夏の終わりを知らせるかのようにミンミンゼミが鳴いていますが、次第次第に夏の気配が消えていくことでしょう。

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