観察日記

ウワミズザクラの果実 色づく

 5月中旬に真っ白い花を咲かせたたウワミズザクラ、その果実が色づき始めました。緑色だった果実は、橙色から赤色、そして、黒色に変わっていきます。真っ白い花が咲いていた時期から3ヶ月、色づいていく果実の様子もまたとても綺麗です。果実酒にすると、香りよく色も美しいようです。

ハッカ かつて山形は国内有数の産地

 ハッカ(シソ科)の花が、開花しました。大平沼からの流れ出し口の所で見ることができます。湿ったところに生える多年草で、地下茎を伸ばして増えていきます。葉腋に小さな花を輪生し、葉の根元に集まって咲いているように見えます。ハッカはメントールを多く含んでおり、爽やかな香りがするので、古くから薬草や香料として利用されてきました。

 明治時代、山形は国内有数のハッカの山地でした。現在は北海道が主たる産地になっていますが、その北海道にハッカを伝えたのが天童出身の屯田兵「石山伝次郎」と言われています。明治後半以降山形でのハッカ栽培は衰退し、大正時代にはほぼ消滅してしまったようです。現在、かつて盛んだったハッカ栽培をよみがえらせようと、天童市高擶などで様々な取り組みが行われているようです。

キツネノカミソリとナツズイセン

 キツネノカミソリとナツズイセンが咲いています。どちらもヒガンバナ科の植物です。キツネノカミソリもナツズイセンも、春に葉をのばし、夏の初め頃には葉が枯れ地上部からいったん姿を消します。そして、野草園ではお盆の頃に立ち上げた茎の先に花を付け、再び地上部に現れます。

 秋の彼岸の頃に真っ赤な花を咲かせるヒガンバナは、花が終わってから葉を出して冬を越します。同じヒガンバナ科でも、葉と花の出現の時季が違います。

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