野草園だより6月号

 初夏の野草園ではゼンテイカ(ニッコウキスゲ)やヒメサユリなどの人気の植物が咲き始めてい

ます。

 また、開園30周年特別企画として「日本植物学の父・牧野富太郎博士パネル展」が6月1日(木)

から8月31日(木)まで自然学習センターにて開催されます。ぜひご覧ください。

 ブログやインスタグラムでも情報発信していますので、ぜひチェックしてみてください!

シライトソウ

「ひょうたん池の西側」に咲いている、シライトソウです。

 秋田県~九州の山地の木陰に生える多年草で、韓国にも分布します。根生葉はロゼット状で、長楕円形または倒披針形です。縁は縮れた波状です。春から夏に、細長い花茎を直立させ、高さは15~50 cm程になります。花茎は柄のない線形または披針形の小形の葉をつけます。花茎の先に総状花序をだし、白花を多数つけ、下から順に咲き上がっていきます。花被片は6個あり先が太い線形で、上方の4個は長く、下方の2個はごく短くなっています。

 和名の「白糸草、鴉葱(シライトソウ)」は、 糸屑を束ねたような花の姿に由来します。今日は、あいにくの小雨模様でしたが、そんな薄暗い林の中でも、白く浮かび上がって見えました。決して大きくはありませんが、凛とした佇まいです。

アオハダの小さな花です

 ツツジの丘の北の端で、アオハダが咲きました。

 日本では北海道から九州まで各地に分布し、アジアでは中国と朝鮮半島にも分布します。山地に生える雌雄異株の落葉高木です。樹皮は灰白色で皮目が目立ち、外皮は爪で容易にはがれ、緑色の内皮です。名前の由来はここからきています。枝の先に緑白色の花を束生させます。萼は4つに裂け、花弁4~5枚です。雄花は多数集まり、雄しべ4、雌花には小型の雄しべ4~5と大きな子房があります。核果は球形で、赤く熟します。 

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