観察日記

ギンランとササバギンランが咲いています

ギンラン(ラン科) 「ミズバショウの谷」木道を抜けた歩道沿いにあります。

 北海道、本州、四国、九州に分布します。国外では、中国大陸、台湾、朝鮮半島に分布します。山野の樹陰に生える多年草で高さ15~20cm位になります。茎は直立し2~3葉を上部につけます。6月頃、茎の頂に3~4の白花の小花を開きます。花は平開しません。外花被片は3で楕円状披針形です。内花被片は2で外花被片より短いです。唇弁には距があります。蒴果は狭い長楕円形で柄がありません。 

 和名「銀蘭(ギンラン)」は、黄色の花を咲かせるキンラン(金蘭)に対して、白色の花を咲かせることによります。

ササバギンラン(ラン科) 「ロックガーデン」西回り道路沿い、「深樹の小径」炭焼き小屋の向かい側にあります。

 北海道、本州、四国、九州に分布します。国外では朝鮮、中国東北部に分布します。山地の樹林下に自生する多年草です。根茎は短いですが、根は細く長いです。茎は直立し、高さは30~50cm位になります。葉は互生し、卵状披針形です。先端は尖り、基部は茎を抱きます。葉の裏面、縁および花序に白色の短毛状突起があります。白色の花を穂状花序に数個つけます。花の下にある葉状の苞が目立ち、下部の1~2個の苞は花序より長くなります。萼片は長さ11~12mm、側花弁は萼片より短く、唇弁の基部は距となって突出します。

 和名「笹葉銀蘭(ササバギンラン)」は、 葉が笹の葉に似たギンランの意です。黄色い花のキンラン(金蘭)に対して白いので銀色とみなしてギンラン。

 ギンランは葉より花序が高くなりますが、ササバギンランは花序より葉が高い位置にくるか同じ高さとなります。また、ギンランより全体に大型になります。

ハクウンボク

 「薬草コーナーの道路斜面」で、ハクウンボクが咲き始めました。

 北海道・本州・四国・九州に分布し、国外では朝鮮半島・中国に分布する山地に生える小高木です。幹は直立し、高さ6~9m位になり、枝の表皮は剥がれやすいのが特徴です。葉は互生し倒卵形~広倒卵形、縁には不規則な微凸歯牙があり、裏面は星状毛が密生して灰白色です。長さ10~20cmの葉柄があり、初夏に枝の先に総状花序の花穂をなし、柄のある白色の花をつけます。花冠は5つに裂け、雄しべが多いのが特徴です。円形の果実は穂のように垂れ下ります。オオバチシャとも言います。

 「白雲木(ハクウンボク)」 白い花が連なって咲くようすを、「白雲」に見立てました。

オゼコウホネ

 「ひょうたん池」のオゼコウホネが、料金所の対岸で咲きだしました。鯉の餌やり場付近で咲きだせば、真上から花を見下ろせますので、写真のような黄色と赤のコントラストを楽しめます。そちらは、もう少しお待ちください。

 オゼコウホネは、日本の固有種で、北海道(空知(そらち)・宗谷)・月山・尾瀬に生息している高山や北地の池沼に生える多年生の水草です。水面の葉は深く切れ込みがあり、長い花茎を水面にだし、黄色の花を1個開きます。黄色の花弁のように見えるのは萼片で、内部に小形の花弁があり、雌しべの柱頭盤が赤いことで、コウホネとの区別ができます。

 和名の「尾瀬河骨(オゼコウホネ)」は、尾瀬にたくさん自生していることと、地下茎が白骨に見えることからきているという説が一般的なようです。

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