観察日記

ケナシヤブデマリ

 「藤棚」と「クリンソウの谷」を結ぶ道路の中間に位置します。

 日本海側の山地の湿った林内や林縁に生える落葉低木で、枝を水平に伸ばしながら高さ2~6mになります。日本固有種です。渓流沿いや湿った林の中に見られ、太平洋側のヤブデマリの日本海側に適応した変種で、葉にはほとんど毛がありません。ガクアジサイに似た白い花で、真ん中にあるのが両性花です。周りを直径2~3㎝の大きな装飾花が取り囲んでおり、不揃いに裂け、そのうちの1つが極端に小さいのが大きな特徴です。

 白い蝶が輪をつくり花を取り囲んでいるように見えますね。

ショウブの花が咲きました

ショウブ(ショウブ科) 

 「大平沼流れ出し口」「薬草コーナー」「クリンソウの谷」にあります。今は「大平沼流れ出し口」のみ咲いています。

 ユーラシア大陸および北米大陸に広く分布しています。日本、朝鮮半島、中国、モンゴル、ロシアの極東・シベリア地域、マレーシア、インドシナ、インド、スリランカ、ヒマラヤのほか、北アメリカまで。日本では北海道から九州まで分布しています。池のふちや溝の側に生える多年草で、群落を作ります。草丈は50 ~ 100cmになり、全体に芳香があります。根茎は横に長くはい、節が多く、多肉質で白色であるが赤みがあります。葉は根茎の端に直立し、集まって出ます。初夏花茎を出し、その途中に無柄の肉穂花序をつけ、淡黄緑色の細かい花を密着します。花被は6片。雄しべ6、雌しべ1です。

 ショウブは、古くはアヤメと呼んだことがありますが、花が咲くアヤメとはまったく異なる別の植物になります。

 和名「菖蒲(ショウブ)」は、漢名の菖蒲の音読みで、古く誤ってこれに当てられたものが現在に及んでいます。中国では、正しくは白菖と書き、「菖蒲」については小型の近縁種である「セキショウ」のことを指します。

  

ヤマオダマキ

 スワンヒルの庭西側道路沿いに、ヤマオダマキが咲きました。目立ちますので、すぐ見つけることができるでしょう。

 林内深山の林のふちや道ばたに生える多年草です。ミヤマオダマキの花は横向きに咲いていますが、ヤマオダマキは下向きに咲きます。外側の萼は紫褐色で、その内側に淡黄色の花弁があり、距の部分は萼と同じく紫褐色をしています。
 花が二重に咲いているように見える独特の形です。

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