観察日記

オゼコウホネ

 「ひょうたん池」のオゼコウホネが、料金所の対岸で咲きだしました。鯉の餌やり場付近で咲きだせば、真上から花を見下ろせますので、写真のような黄色と赤のコントラストを楽しめます。そちらは、もう少しお待ちください。

 オゼコウホネは、日本の固有種で、北海道(空知(そらち)・宗谷)・月山・尾瀬に生息している高山や北地の池沼に生える多年生の水草です。水面の葉は深く切れ込みがあり、長い花茎を水面にだし、黄色の花を1個開きます。黄色の花弁のように見えるのは萼片で、内部に小形の花弁があり、雌しべの柱頭盤が赤いことで、コウホネとの区別ができます。

 和名の「尾瀬河骨(オゼコウホネ)」は、尾瀬にたくさん自生していることと、地下茎が白骨に見えることからきているという説が一般的なようです。

ケナシヤブデマリ

 「藤棚」と「クリンソウの谷」を結ぶ道路の中間に位置します。

 日本海側の山地の湿った林内や林縁に生える落葉低木で、枝を水平に伸ばしながら高さ2~6mになります。日本固有種です。渓流沿いや湿った林の中に見られ、太平洋側のヤブデマリの日本海側に適応した変種で、葉にはほとんど毛がありません。ガクアジサイに似た白い花で、真ん中にあるのが両性花です。周りを直径2~3㎝の大きな装飾花が取り囲んでおり、不揃いに裂け、そのうちの1つが極端に小さいのが大きな特徴です。

 白い蝶が輪をつくり花を取り囲んでいるように見えますね。

ショウブの花が咲きました

ショウブ(ショウブ科) 

 「大平沼流れ出し口」「薬草コーナー」「クリンソウの谷」にあります。今は「大平沼流れ出し口」のみ咲いています。

 ユーラシア大陸および北米大陸に広く分布しています。日本、朝鮮半島、中国、モンゴル、ロシアの極東・シベリア地域、マレーシア、インドシナ、インド、スリランカ、ヒマラヤのほか、北アメリカまで。日本では北海道から九州まで分布しています。池のふちや溝の側に生える多年草で、群落を作ります。草丈は50 ~ 100cmになり、全体に芳香があります。根茎は横に長くはい、節が多く、多肉質で白色であるが赤みがあります。葉は根茎の端に直立し、集まって出ます。初夏花茎を出し、その途中に無柄の肉穂花序をつけ、淡黄緑色の細かい花を密着します。花被は6片。雄しべ6、雌しべ1です。

 ショウブは、古くはアヤメと呼んだことがありますが、花が咲くアヤメとはまったく異なる別の植物になります。

 和名「菖蒲(ショウブ)」は、漢名の菖蒲の音読みで、古く誤ってこれに当てられたものが現在に及んでいます。中国では、正しくは白菖と書き、「菖蒲」については小型の近縁種である「セキショウ」のことを指します。

  

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