観察日記
準備万端 春を待つばかり《ザゼンソウ冬芽》
ザゼンソウ(サトイモ科) の冬芽
木々は葉を落とし、すっかり冬の様相となった「ミズバショウの谷」。(写真左上)よくみると、ザゼンソウの冬芽が見えます。(写真右上)自ら発熱し雪を溶かして顔を出し、早春にいち早く開花するザゼンソウ。(写真左下)青空のもとのザゼンソウ(写真右下)を見るには、あと4か月ほど待たなければなりません。(「ミズバショウの谷」で見ることができます)
ヒガンバナ(ヒガンバナ科)の葉
9月中旬から10月上旬にかけて見ることができたヒガンバナ。(写真下側)花が咲いているときは葉は全くありませんでした。今は、茎と花が枯れてしまい、その根元から葉が顔を出しています。(写真上側)花は葉に会うことはありませんでした。、葉も花に会うことなく、冬越しのあと来年の初夏には枯れてなくなります。互いに会うことはないので、ヒガンバナは「葉見ず花見ず」という異名をもっています。(「野草の丘」で見ることができます)
すっかり葉が落ちて青空に映える《イイギリの果実》
イイギリ(ヤナギ科)の果実
イイギリの木がすっかり葉を落とし、真っ赤な果実が小春日和の青空に映えます。たくさんの果実は、まるでブドウのように垂れ下がり、まるで赤い房状の花が咲いているようです。(「スワンヒルの庭」で見ることができます)
ヤマザクラ(バラ科)の冬芽
ヤマザクラは西日本の山野に多い野生種の桜で、山形には自生しないようです。冬芽の茶色の芽鱗は、少し開いているのが特徴です。11/15に紹介したオオヤマザクラの冬芽の写真と見比べるとわかります。4月になると、花が咲くのと同時に、赤みを帯びた若葉も開きます。(写真下側)花は白色か淡紅色の5弁花です。園内に多くあるオオヤマザクラよりずっと白っぽいので、春になったら見比べて見ましょう。 (「マグノリア通り」などで見ることができます)
すっかり花がなくなった園内に咲く《キチジョウソウ》
キチジョウソウ(キジカクシ科)
キチジョウソウ(吉祥草)という名前は、吉事があると開花するという伝説に由来しているという説があるようです。ご覧頂いた方にいいことがあるといいですね。本州の関東以西、四国、九州に自生します。花は秋に咲きます。根元にヤブランにやや似た穂状の花序を出し、筒状の白い花被の先は6裂して反り返り、6本の雄蕊が突き出ます。(マグノリア通りで見ることができます)
オオヤマザクラ(バラ科)の冬芽
オオヤマザクラは、野草園のシンボルともいえるサクラです。(写真右側)今は、寒さを防ぐために茶色の芽鱗で覆われた冬芽をつけています。茶色の芽鱗には、11/11に紹介したソメイヨシノの冬芽のように短毛がなくスベスベしています。サクラの仲間でも、種類が違うと冬芽の様子がそれぞれ違います。