観察日記
スワンヒル市長が来園
山形市は、海外の5つの市と友好姉妹都市になっていますが、その中の1つ「スワンヒル市(オーストラリア)」から市長が来園し、園内を散策していかれました。「キョウガノコ」には特に関心を示してくださいました。
キョウガノコ(バラ科)
ピンク色の粒々の小さな花を密生させて咲きます。名は“絞り染めの一種で、鹿の斑点のような模様をぎっしり並べた絞り”から由来しています。
トリアシショウマ(ユキノシタ科)
北海道~本州中部に生えるチダケサシ属の多年草。白い花序は円錐状で、ブラシのようなその姿はフワフワして可愛いです。
オトギリソウ(オトギリソウ科)
野や山で普通に咲く多年草です。葉は対生して茎を抱き、特徴として葉に黒点があります。小さい黄色の5弁花にも黒点が見られるようです。“兄に斬られた弟の血しぶき”のシミだという伝説があります。
オニノヤガラ(ラン科)
多年草ですが光合成を行わず、ナラタケ属の菌等に寄生して養分を得るという特殊な生活をしているので、どこに出てくるかわかりません。葉がなく、茎だけを立て花を咲かせる姿は一種異様です。今年は見つけるのが遅すぎたようです。
キクイモモドキ(キク科)
ヒマワリ属のキクイモによく似た花を咲かせるので、この名が付きました別名「ヒメヒマワリ」とも言います。本当に、まるで小さなヒマワリのようで、園のあちらこちらに顔を出します。
「ロックガーデン」に様々な花が…
雨に恵まれて、主に高山・山地に生える植物を多く植えている「ロックガーデン」にかわいい花達がたくさん咲きだしました。
タカネマツムシソウ(マツムシソウ科)
マツムシソウの高山型で越年草です。マツムシソウに比べると背が低く、頭花は大きいようです。茎の先に紫色の花を1個だけつけます。外側の花は大型で、マツムシの翅によく似ています。
オカトラノオ(サクラソウ科)
山地などの日当たりのよい草地に多い多年草です。茎の頂に、一方に傾いた総状花序をつくり、多数の小さな白花を密に付けます。丘によく見られ、花穂がトラの尾に似ることによる命名です。
タマガワホトトギス(ユリ科)
山地の湿ったところに生える多年草で、花柄の他には全株に毛はありません。茎の先に、黄色で内側に紫褐色の斑点のある花を2、3個つけます。名は、黄色い花のヤマブキで有名な京都の「玉川」の名をたとえたようです。
以下は,ロックガーデン以外の花です。
オオナルコユリ(ユリ科)
北海道~九州に分布する多年草。本園では「ミズバショウの谷」のような適潤な立地に生育しています。茎から出た花柄の先に2~4個の下向きの花をつけます。この垂れ下がる花の様子を鳴子にたとえたようです。
クロヅル(ニシキギ科)
つるの長さが数メートルにもなる落葉つる性の木本です。目立たない花は、秋には翼果(翼のある種子)を結びます。
エビガライチゴ(バラ科)
木イチゴの仲間で、全体が紫色の毛で覆われます。葉の表面にはつやがなく、裏面は真っ白。花弁が紫の目立たない花をつけ、萼など、花の外側はやはり紫色の毛が生えています。果実は赤く、食用になります。
トビシマカンゾウが咲きました。
今まで咲き誇っていた「ニッコウキスゲ」に変わり、一回り大きい「トビシマカンゾウ」が咲き始めました。
トビシマカンゾウ(ユリ科)
ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)の大型化したものと言われています。飛島と佐渡島のみに分布。黄橙色の大形の6弁花を開きます。葉は少し幅が広く、縁に少しウェーブがかかり、垂れ気味です。花、つぼみ、若い茎は食用になります。
エゾアジサイ(アジサイ科、ユキノシタ科)
日本固有種で、北海道、本州北部、及び日本海の山地の斜面や沢沿いに生えます。青色、青淡色の小さな両性花の周りに、青い花弁状の萼で大きめの装飾花をつくります。写真では、本当の花(両性花)から雄しべがのぞいています。
アジサイ(アジサイ科、ユキノシタ科)
これは見慣れたアジサイかと思います。ガクアジサイの改良種とされています。萼片だけが発達した装飾花ばかりを多数つけます。花の色は“七変化”と言われるほど変わるようです。
ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)
北米原産の多年草。茎は紅紫色で、約2mほどになります。白い花に見えるのは萼で、秋には黑紫の液果をつけます。色水遊びに使っていましたが、有毒ということで今は見るだけです。