観察日記
不思議!?巴形に捻じれる「トモエソウ」
不思議ですが、花弁が捻じれる花があります。
トモエソウ(オトギリソウ科)
山地の日当たりの良い草地に生える、高さ1m内外の多年草。茎は四角形で、枝分かれして直立します。茎先に、径5cm程の黄色い5弁花を付けますが、花弁が巴状に捻じれて付くのが特徴です。対生する葉はオトギリソウ同様、透かして見ると油点が存在します。
ハクサンオミナエシ(オミナエシ科)
茎の高さは20~60㎝、茎は広卵形で掌状に裂けて対生します。茎の先にオミナエシに似た、花冠が5裂した径5mmほどの黄色い小花を集めて付けます。花筒の基部がふくれて距になるのが特徴です。本園では「ロックガーデン」に咲いています。
アジサイ(アジサイ科、ユキノシタ科)
“アジサイ”は、アジサイ属の一部の総称とされ、他との区別のため、本種は「ホンアジサイ」と呼ばれる事もあります。花弁に見えるのは、萼が大きく発達した装飾花で、すべての装飾花が球状になったものは“手まり咲き”と呼ばれます。
カンパニュラ(キキョウ科)
ヨーロッパ原産の多年草で、野生化しているところもあるようです。草丈は、60~90cmで、広楕円形の葉を互生し、鐘形の紫色の花をうつむき加減に付けます。花の大きさは種によって異なりますが、本種は3~5cm程です。
ダイヤーズカモミール(キク科)
ヨーロッパ原産の、高さ50~80cmの多年草。和名の「カミツレ」はよく知られています。“ダイヤーズ”しは染色用ということで、明るい黄色、カーキ色、オリーブ色と、いろいろな染料を作れます。花は径3~4cmの、一重の鮮やかな黄花で、香りは余りありません。
クガイソウ(ゴマノハグサ科)
山地の日当たりの良い草地に生える、高さ1m前後の多年草です。細長い葉を4~8枚,数層に輪生するので、この様子から“九階草”となったようです。茎頂に、穂のような長い花序を普通は1本出し、密に無数の小花を付けます。別名は「トラノオ」。
ムラサキの花が上品「ムラサキシキブ」
ムラサキシキブ(クマツヅラ科)
山野に生える落葉低木(高さは3m程)。花は先の方が4裂し、雄しべは長く突き出ます。小さな花もきれいな紫ですが、花後の小さな球果も上品な紫色で、多くの人に好まれます。和名は、果実の美しさを“紫式部”に例えたものと言われています。
イタドリ(タデ科)
町の道端から高山まで、いたるところに生える、草丈1m程の多年草。若芽はウドに似て食することができます。“スカンポ”の別名の通り、酸味があります。葉腋に円錐状の花序を作り、多数の白い小花を密に付けます。
メタカラコウ(キク科)
山地の湿地に生える草丈50~90cmの多年草。茎は直立して枝分かれしません。葉はフキに似た大きな三角状の心形で、茎の先に黄色い頭花を総状に付けます。長さ2~3cmの舌状花が、歯のぬけたように1~3枚つき、中心に筒状花が集まります。
ヤマアジサイ(ユキノシタ科)
各地の山地に自生する、高さ1~1.5mの落葉小低木。径8~10cm程の小ぶりな散房花序を出し、外側に大きな装飾花、中心部に小さな両性花をつけます。ガクアジサイの変種とされていますが、母種より枝が細く、葉の幅も狭く、葉の先端は尾のように伸びる事が多いようです。
クララ(マメ科)
山野に普通に見られる高さ1m程の多年草。葉はマメ科らしく奇数羽状複葉で、茎の上部から茎頂にかけて、多数の淡黄色の蝶型花を付けます(花の長さは1.5cm内外)。根汁をなめると目がくらむほど苦いので、この名が付いたと言われています。
ノリウツギ(ユキノシタ科)
各地の山地に自生する、高さ3m程の落葉低木。枝先に円錐花序を作り、中心部に多くの両性花と外周に少数の装飾花を付けます。装飾花は実は萼片で、のちに白色からうっすらと赤味を帯びてきます。和名は、樹皮の粘液から、和紙をすくときに使う糊を作ることによります。
「なるほど葉がノコギリだ」の薬草…ノコギリソウ
ノコギリソウ(キク科)
日本にも自生している、草丈50~100cmの多年草。葉の縁が深く切れ込み、その姿をノコギリに例えて、この名が付きました。茎先に、径4mmほどの小さな花を集めて咲かせます。今は「七草の庭」に咲いていますが、間もなく「薬草コーナー」にも咲き出します。痛み止めや止血剤、かつてはタバコの代用品にした植物です。
ヒペリカム(オトギリソウ科)
中央アジア原産で、高さは15~50cmの多年草。“ヘピリクム”とも言います。茎先に、花径3~4cmの黄色の5弁花を付けます。長い雄しべが数多く、花が咲いている時もきれいですが、黄色から赤になる花後の果実も楽しめます。
ナミキソウ(シソ科)
海岸の砂地などに生える、高さ10~40cmの多年草。長楕円形で先の丸い葉は対生し、茎の上部の葉腋に青紫色の唇形花を、2個おなじ方向を向くように咲かせます。花は長さ2cm程で、基部で急に曲がって上に直立する特徴があります。和名の由来は、花の形が打ち寄せる波に似ているところからきているようです。
キクイモモドキ(キク科)
北米原産の多年草で、ヒマワリ属のキクイモに似た花を咲かせるので、この名です。高さ50~150cmの茎を直立させ、葉は対生です(良く似たルドベキアは互生)。茎頂に、径5~6cmの黄色い花を咲かせます。舌状花は、8~15枚程度です。
キツネノボタン(キンポウゲ科)
川や水田の近くなど、湿気のある所に生える多年草。草丈は30~60cmで、茎先に径1cm程の黄色い5弁花を付けます。名は、葉がボタンに似ているのに、期待外れの小さな花が咲くので、“騙された”という意味で、“キツネ”と付いたようです。有毒植物で、「ウサギゴロシ」の別名もあります。
ビロードモウズイカ(ゴマノハグサ科)
根際の葉は、細長い楕円形のロゼット状です。そこから太い茎を真っ直ぐ立ち上げ、、高さは1~2mにもなります。茎にも葉にも白い毛を密生させていて、“ビロード”の名の由来になっています。花は、茎の中程から茎頂にかけて、径2cm程の先が5裂した黄花を、ところどころに咲かせます。