観察日記
水辺が似合う花も咲きました
ミズバショウやザゼンソウが咲き終わり淋しかった水辺に、またカラフルな花が咲きだしました。
カキツバタ(アヤメ科)
「いずれがアヤメかカキツバタ」とも言われるように、とてもよく似た2種ですが、花弁の真ん中に1本の白線が入ることで“カキツバタだ”とある程度見分けることができるようです。水辺や湿地が大好きです。
目を上にあげると、大きな花が咲いていました。
ホオノキ(モクレン科)
30㎝を超えるような大きな葉を持ち、淡いクリーム色のとても大きな花(径20cm程)を咲かせます。花には芳香があります。
ウラジロヨウラク(ツツジ科)
目立たない花ですが、つつましくてきれいです。葉は裏面が白みを帯び、花もやや白みを帯びて見えます。
ニッコウキスゲ(ユリ科)
中部地方以北に生じ、しばしば大群落をつくります。ユリに似た黄色い花は一日花ですが、次々に咲くので花期は結構長いようです。咲きだしたばかりですので、これからが楽しみです。
ただ今(13:20)気温26度、さわやかな風です。
気温が25度を超え、花たちも喜んでいるように見えます。
ベニサラサドウダン(ツツジ科)
鐘型の紅い花を下向きに咲かせます。紅色に濃赤色の筋が入ります。サラサドウダンより色が濃く、花がやや小さいのがこの『ベニサラサドウダン』です。
ホタルカズラ(ムラサキ科)
園に入ってすぐのマグノリア通り、ツツジが咲いているその下の地面に、鮮やかな青い色で咲いている花です。小さい花ですが、蛍光を発しているようなきれいなブルーです。そこから“ホタル”の名が付きました。花の真ん中の白い星の形もきれいです。
ケナシヤブデマリ(スイカズラ科)
ガクアジサイに似た白い花で、真ん中にある小さい粒が両性花で、周りにあるのは大きな装飾花(雄しべや雌しべがない花)です。装飾花はふぞろいに裂けていますが、その中の一つが極端に小さいのが特徴です。
オドリコソウ(シソ科)
ヨーロッパ原産のヒメオドリコソウに押されて、存在感が薄くなっていますが、限られた場所(本園では七草の庭など)に群生しています。小さな花ですが、アップで見ると、本当に笠をかぶって踊っているように見えるおもしろい花です。
キンギンボク(スイカズラ科)
葉の付け根から短い柄を出して2個の花をつけます。黄色と白色の2色の花をつけるので、黄を金に、白を銀に見立てて「キンギンボク」です。実は熟すと赤くなり、ひょうたん型になります。おいしそうですが猛毒です。
サワオグルマ(キク科)
湿地が大好きで、本園では“ミズバショウの谷”に咲いています。近づいてよく見ると“キク科”であることが容易に想像できます。
カラフルな花も咲いています。
5月23日は白い花ばかりの紹介になったので、今日は見ごろの色とりどりの花を紹介します。
ミヤマオダマキ(キンポウゲ科)
外側の花弁に見えるところは萼片で、中の筒状のものが花弁です。葉は粉をふいたような緑色です。ロックガーデンのてっぺん付近に咲いています。
タニウツギ(スイカズラ科)
田植えの時期に花が咲くので「田植え花」として知られています。ピンクの鮮やかな花は、園内のあちこちで見ることができます。
センダイハギ(マメ科)
海浜や山地に生える多年草です。鮮やかな黄色い蝶のような小花をたくさんつけます。漢字名は「先代萩」。友好姉妹都市の庭に咲いています。
ヒメシャガ(アヤメ科)
美しい花ですがとても丈夫です。株はランナーで横に増えていきます。ロックガーデンでたくさん咲いています。
ほかに、白や緑の花も……
ヤマフジ(マメ科)
フジと似ていますが、ツルの巻く向きが違うことや、花が一度に咲くので逆三角形の花の集まりにならない点などで区別できます。
コマユミ(ニシキギ科)
あまり目立たない珍しい緑色の花をつけます。花は地味ですが、秋には赤い実と紅葉で楽しませてくれます。
トチノキ(トチノキ科)
葉はとても大きく、テングの団扇のように5~7つの掌状に分かれます。白い花がたくさん集まり、円錐のような花の塊をつくります。私感ですが“バニラアイス”の匂いがします。
キタマムシグサ(サトイモ科)
“マムシグサ”の仲間で、頭の部分が半透明のヘルメット状になっています。注意してみると、園内のあちこちに顔を出しています。