アワモリショウマ

 「七草の庭北東側」に咲くアワモリショウマです。

 本州(近畿地方以西)、四国、九州の山地に自生し、観賞植物として庭園に植えられる多年生草本です。葉は2~4回三出複葉、小葉は披針形、基部はくさび形、堅くて光沢があります。上部に円錐花序を出して、多数のピンクの小花をつけます。「アワモリ」は花の様子を泡に例えました。お酒の泡盛とは関係ないようです。「ショウマ」は、根茎が薬草となるサラシナショウマ(秋に開花)によく似た穂状の花をつける植物にこの名が充てられています。

 鮮やかな濃色の花々が咲いている中で、本種は淡いピンクです。しかも、本園では木陰に咲いているため、一層つつましさを感じます。写真では、どこまでお伝えできるか、ぜひ、実物で確認いただきたい花です。

バイケイソウ

 「薬草コーナーから杉林に向かう道」で、バイケイソウが咲いています。

 北東アジアと日本に分布し、日本では北海道、本州、四国、九州の山地から亜高山帯にかけての林内や湿った草地に分布する多年草です。緑白色の花を房状に多数つけ、上部で円錐花序となります。食すると食中毒を起こし、不快な苦みがあります。オオバギホウシは主脈と側脈があり、バイケイソウは完全な平行脈です。

 全草有毒で、誤食すると激しい嘔吐、下痢を引き起こし、多食すると血圧降下をおこし、呼吸減少、呼吸麻痺により死に至る場合があるそうです。トリカブト・ドクゼリ・ドクウツギの三大毒草に、バイケイソウを加えて四大毒草ということもあります。

ラベンダー(イングリッシュ系)

 「キッツビューエルの庭(ハーブ園)」で、ラベンダー(イングリッシュ系)が咲きました。

 地中海沿岸地方原産の常緑小低木です。茎は小枝を多く分枝し、葉は線状被針形。枝先に花穂をつけ、淡紫色の唇形花を多数開きます。数あるハーブの中でも、人気の高いのが本種で、草全体から良い香りを放つため「香りの女王」とも呼ばれています。花を蒸留して揮発性のラベンダー油をとり、香料・薬用とします。

 ハーブと聞いて、真っ先にこの花を思い浮かべる人が多いことでしょう。別名は、薫衣草(クンイソウ)です。まさしく名は体を表すといったところでしょうか。隣のスペースのラバンディン系のラベンダーの開花は、もう少し先のようです。

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