センブリが久しぶりに咲きました

センブリ(リンドウ科) 移植してもなかなか毎年は咲かないでいましたが、1株だけ久しぶりに咲きました。

 中国、朝鮮半島、日本に分布します。日本では本州の関東地方以西、四国、九州にかけて広く分布しています。日当たりの良い草地に生える2年草です。茎は四角張り直立し、高さ20~25㎝で暗紫色をおびます。葉は対生です。秋に茎の上部の葉腋に柄を出し、紫色のすじのある白色の花をつけます。萼、花冠ともに5つに裂けます。雄しべ5。

 和名「千振(センブリ)」は、全草が非常に苦く、植物体を煎じて「千回振出してもまだ苦い」ということから、「千度振り出し」が略されて名付けられたとされています。別名の当薬(とうやく)は、試しに味見をした人が「当(まさ)に薬である」と言ったという伝説から生まれたとされます。

 薬草です。生薬名は当薬(とうやく)といい、乾燥した全草を粉末にして、1日3回0.03~0.15グラム(耳かき一杯ぐらい)を内服します。消化不良、食欲不振、胃痛、腹痛、下痢などに用います。

シラキが紅葉し始めました。

シラキ(トウダイグサ科)

 山地に生える落葉樹です。葉は互生し、無毛で少し光沢があります。若い葉柄は紫色を帯び、上端に腺点があります。一つの枝につく葉の大きさがまちまちなのが特徴です。枝先に、総状花序を付け、花序の基部に1~3個の雌花、多数の黄色の雄花を付けます。果実は、とても油に富み、ウズラ模様があります。

 和名「白木(シラキ)」は、材が白いことに由来します。

秋に咲く本園のリンドウは3種類

リンドウ(リンドウ科)エゾリンドウ(リンドウ科)エゾオヤマリンドウ(リンドウ科)
関東地方以西の本州、四国、九州に分布します。山地、丘陵地、湿った山野に生える多年草です。茎は直立、または斜上します。高さ60cmにもなります。葉は柄がなく対生、茎を抱きます。茎の上部の葉腋に紫色、稀に白色の花を数個つけます。萼は5つに裂け、花冠は鐘状に5つに裂け。その裂片の間には副裂片を持ちます。北海道 から 本州 近畿 以北にかけて分布します。山地の湿地帯に生える多年草です。茎の高さ30〜100cmです。葉は茎に対生し、形は披針形で縁はざらつきません。上部の葉腋と茎頂に青紫色の花をつけます。花冠の長さは4~5cm、日が差すと花が開き、リンドウよりも淡い青紫色の花を咲かせる北海道と山形県より以北に分布します。亜高山~高山帯、湿った草地などに生育する多年草です。エゾリンドウの高山型で、花は茎頂付近にしか付かないのが特徴です。草丈はエゾリンドウより低く40~50cmです。天気が良く、陽光がいっぱいに当たっていないと開花しません。開花しても平開することはなく、先が開く程度です。
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