ノコンギクの淡紫色の花が写真にすると白っぽくなってしまう

ノコンギク(キク科) 「ロックガーデン」登ってすぐ、「ひょうたん池」の西側、「七草の庭」の西側などにあります。

 本州から九州にかけて分布します。山野に普通に見られる野菊です。草丈は50~100cm、茎頂に径2.5cm程の淡紫色の花を多数咲かせます。中心部に黄色の筒状花、周囲に淡紫色の舌状花が1列に並びます。本種はユウガギクに比べて、葉の表面に毛があるのでザラついた感じがします。

 淡紫色(たんししょく)の花がAUTOで撮るとどうしても白っぽくなって、ユウガギクの花と区別がつかなくなってしまいますが、ホワイトバランスを様々に設定して撮ってみました。パソコン越しで、ノコンギクの色がうまく表現できているでしょうか。

イヌハギ 植物名にイヌが付くと・・・

 イヌハギ(マメ科)が、ひっそりと白い花を咲かせています。植物名にイヌが付くものは多いのですが、本物に対して役に立たない事や美しくないというときに、イヌ〇〇という名前が付けられるようです。その植物に対しても、イヌに対しても大変失礼なことだと感じる方が多いかしれません。

 さて、イヌハギはどうでしょう。新牧野日本植物図鑑にはこう書いてあります。『犬萩の意味で、ハギに比べて花は小形、植物体は多毛のため、鑑賞の価値がないのでイヌハギと名付けたものであろう。』

 そんなイヌハギですが、河川敷や海岸近くの砂地の開発が進んだことから、絶滅危惧種になっています。山形県でも絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、絶滅が心配されている種である。園内の花は、まもなく終わりになります。 

ヌルデの白い花 雌雄異株

 学習センターの東側にヌルデ(ウルシ科)の白い花が咲いています。この時季、山道を車で走るとよく見かける白い花です。ヌルデはウルシ科の樹木です。敏感な方はかぶれる方もいるので、触らない方がいいかもしれません。でも、ウルシのようなひどいかぶれ方にはならないようです。ウルシと同じ奇数羽状複葉ですが、ウルシと違って葉軸に翼があるので見分けることができます。

 ヌルデは雌雄異株で、学習センター脇にある樹は雌の木です。円錐状につくたくさんの小花に近づいてよく見ると、雌しべのある雌花であることが分かります。残念ながら園内で雄の木を見つけることはできませんでしたが、雄花は花弁が反り返り雄しべの葯が高く突き出るようです。

 葉にヌルデシロアブラムシが寄生してできた虫えい(虫こぶ)は、タンニンが多く含まれ薬用や染料に利用されます。かつては、お歯黒に使われました。

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