イヌハギ 植物名にイヌが付くと・・・

 イヌハギ(マメ科)が、ひっそりと白い花を咲かせています。植物名にイヌが付くものは多いのですが、本物に対して役に立たない事や美しくないというときに、イヌ〇〇という名前が付けられるようです。その植物に対しても、イヌに対しても大変失礼なことだと感じる方が多いかしれません。

 さて、イヌハギはどうでしょう。新牧野日本植物図鑑にはこう書いてあります。『犬萩の意味で、ハギに比べて花は小形、植物体は多毛のため、鑑賞の価値がないのでイヌハギと名付けたものであろう。』

 そんなイヌハギですが、河川敷や海岸近くの砂地の開発が進んだことから、絶滅危惧種になっています。山形県でも絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、絶滅が心配されている種である。園内の花は、まもなく終わりになります。 

ヌルデの白い花 雌雄異株

 学習センターの東側にヌルデ(ウルシ科)の白い花が咲いています。この時季、山道を車で走るとよく見かける白い花です。ヌルデはウルシ科の樹木です。敏感な方はかぶれる方もいるので、触らない方がいいかもしれません。でも、ウルシのようなひどいかぶれ方にはならないようです。ウルシと同じ奇数羽状複葉ですが、ウルシと違って葉軸に翼があるので見分けることができます。

 ヌルデは雌雄異株で、学習センター脇にある樹は雌の木です。円錐状につくたくさんの小花に近づいてよく見ると、雌しべのある雌花であることが分かります。残念ながら園内で雄の木を見つけることはできませんでしたが、雄花は花弁が反り返り雄しべの葯が高く突き出るようです。

 葉にヌルデシロアブラムシが寄生してできた虫えい(虫こぶ)は、タンニンが多く含まれ薬用や染料に利用されます。かつては、お歯黒に使われました。

ヒガンバナが「七草の庭」で咲き始めました

 今年7月に七草の庭に球根を植えたものが園内でいち早く咲き出しました。別名「曼殊沙華(マンジュシャゲ)」は、サンスクリット語で天界に咲く花という意味だそうです。その他にも別名・地方名・方言は数百から1000種以上あると言われています。一例として、葬式花、墓花、死人花、地獄花、幽霊花、火事花、蛇花などあげられ、不吉な別名が多く見られます。

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