観察日記
来年4月1日にお会いしましょう
野草園は12月1日から冬季閉園に入ります。来年も4月1日の開園となります。開園日には、真新しい木道が設置されたところにザゼンソウが咲き始めます。少し遅れてミズバショウも咲き始めます。マルバマンサクやネコヤナギも皆さんを迎えてくれると思います。来年もたくさんの皆様のお越しをお持ちしております。
1万株ものザゼンソウが春を待っています。
ザゼンソウ(サトイモ科)
冬芽が顔を出しています。4月1日の開園日には花を開いています。
花の形が、僧が座禅をしているように見えるのでこの名があります。
ザゼンソウより少し遅れて春に開花します。
ミズバショウ(サトイモ科)
ザゼンソウと同じく1万株ものミズバショウが春の出番を待っています。地下にある大きな球状の根茎が栄養分を蓄えています。
春早く銀白色の花が咲くネコヤナギ
ネコヤナギ(ヤナギ科)
葉柄の下から冬芽が顔を出しています。春、真っ先に開花するヤナギです。大平沼のほとりに咲きます。
来年3月頃から咲きだすマルバマンサク
マルバマンサク(マンサク科)
まだ花のない早春に、雪のあるうちから黄色い花をたくさんつけてくれます。青空に映える花は春の訪れを感じさせます。冬芽もしっかりついて来年の花の準備をしています。
オオヤマザクラの冬芽もきれいです。
オオヤマザクラ(バラ科)
ヤマザクラやカスミザクラとくらべても一回り大きいオオヤマザクラの冬芽です。園内に数百本のオオヤマザクラがあります。ソメイヨシノと比べて紅色が濃い本種は見どころがあります。
野草園は実は、隠れたサクラの名所です。その理由の一つは、市街地での花見が終わったあとゆっくりオオヤマザクラを中心とした花見ができることです。もう一つの理由は、県内に自生しているサクラのほとんどを見ることができるということです。さらに、世界にたった一つのサクラ「ミヤマカスミザクラ」が自生しているということです。4月末から一か月間は野草園のサクラから目をはなすことができなくなります。どうぞサクラの花見にもおいでください。
春から野草園観察日記を見てくださりありがとうございました。
赤色が美しい、ツルウメモドキ
赤色の仮種皮に包まれた種子が美しい。
ツルウメモドキ(ニシキギ科)
落葉つる性の本種は野鳥の好物です。しかし、まだ大部分
残っています。果実が黄色に熟して、三つに裂け中から赤色
の仮種皮に包まれた種子があらわれています。
冬芽は小さいがピカピカしています。
カスミザクラ(バラ科)
春は若葉と同時に花を咲かせてくれて、秋はきれいな紅葉で
目を楽しませてくれました。来年のための冬芽がしっかりできて
います。ピカピカしていてとてもきれいです。
カスミザクラより一回り小さいミヤマザクラの冬芽
ミヤマザクラ(バラ科)
北国に多いサクラです。一般にいうところのサクラとは、
一味違うサクラです。花を総状につけ、花弁の先のくぼみ
がありません。冬芽はカスミザクラよりだいぶ小さいようで
す。
上記の2種が自然交配したミヤマカスミザクラ
ミヤマカスミザクラ(バラ科)
カスミザクラとミヤマザクラの自然交配種のサクラで、世界にたった
一つのサクラです。花序の様子はミヤマザクラに似ていますが、花弁
の先はへこんでいるのです。来年5月中旬頃に咲きますので、どうぞ
楽しみにしていてください。