林内に咲く清楚な花
野草園内の自然ふれあいゾーンにある杉林で見られる植物の中から、今回はヤマシャクヤク、ベニバナヤマシャクヤクについて紹介してみたいと思います。  ヤマシャクヤクは本州の岩手、秋田県以南、四国、九州、朝鮮半島に分布し、山地や深山の林内に生えるボタン科の多年草です。5月中旬〜下旬に茎の先に直径5cm位の白い清楚な花をつけますが、完全に開くことはありません。開花期間は短く、2〜3日で散ってしまいます。果実は秋になると裂け、中の種子がはじけます。種子は、完熟のものは黒く、不稔のものは赤く色づき、花に劣らず、きれいです。日本で古くから栽培されているシャクヤクに似ていて、日本の山地に自生していることから、この名がつきました。以前は野草園のある西蔵王地区でも沢山見られたが、最近は里山の荒廃と心ない人たちの園芸採取により、ほとんど見られなくなりました。山形県の絶滅危惧植物に指定されています。

ヤマシャクヤク 花
 

ヤマシャクヤク 果実

 

近縁のベニバナヤマシャクヤクも園芸採集と里山の自然環境の変化により激減していて、野生ではめったに目にすることのできない植物です。花はヤマシャクヤクより2週間ほど遅れて咲きます。



ベニバナヤマシャクヤク
ヤマシャクヤクの名前の由来にもなったシャクヤクは、朝鮮半島北部、中国北東部、シベリア地方原産の多年草です。古くに中国から薬用として日本に渡来し、後に観賞用として栽培され、多くの園芸品種が生まれています。「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹(ぼたん)、歩く姿は百合(ゆり)の花」というように、シャクヤクは枝分かれせずに上に伸びることから、すらりとした美しい女性にたとえられたようです。花は大輪で存在感のある豪華な花を咲かせます。野草園では薬草コーナーに植栽されています。
 

シャクヤク
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