観察日記
仮種皮の色が美しい
実は野鳥の好物です。
ツルウメモドキ(ニシキギ科)
山野の林縁に生える落葉つる性木本です。樹皮は灰色で枝は
黄緑色から、しだいに赤褐色になります。葉は互生で楕円形また
は倒卵形でふちには浅いきょ歯があります。6月頃、雄株では数
個、雌株では1~3個の黄緑色の花をつけました。果実は黄色に
熟すと3つに割れ、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだし
ています。
果実は種子が露出しています。
ヤブラン(ユリ科)
山地の木陰に生える多年草で、根茎は太く短い。葉は線形で
深緑色で、スイセンと同じ型式にかさなって根もとにつき光沢が
あります。花茎は葉と同じ長さまたはそれより短く、花は3~5個
集まってつきます。花びらは6枚で淡紫色の楕円形です。果実は
種子が露出し、紫黒色に熟します。和名はやぶに生え、ランの葉
ににていることによります。
今年は果実がほとんどついていません。
ナナカマド(バラ科)
モミジ類やウルシ類とならび真っ赤な紅葉が美しい木のひとつで、
北国の紅葉を代表する存在です。小さな葉が羽のように並んで1枚の
葉を構成する羽状複葉が鮮やかな赤色に染まります。赤い果実も葉が
緑色の頃からつけ、葉が落ちてからも枝に残ります。ブナやミズナラの
森林地帯に主に生えています。山形市の木です。
花も実もきれい
ヤマシャクヤクより花も実も遅い。
ベニバナヤマシャクヤク(ボタン科)
花が淡い紅色のため、この名があります。ヤマシャクヤクは葉の表に
少し毛があり、光沢がないのですが、本種は葉の表に毛がなく、光沢が
あります。果実には、紅色で不稔の種子と黒色の成熟種子をつけていま
す。
お祭りで担ぐみこしの屋根のようです。
ゲンノショウコ(フウロソウ科)
民間薬として有名なゲンノショウコです。その効き目の確かさから
現の証拠という名がつきました。下痢などに薬効があります。夏から
秋にかけて紫紅色~白色の花をつけました。果実が裂開した形がみ
こしの屋根に似ているので、ミコシグサの名もあります。
春にたくさん咲きましたが、現在も咲いています。
クリンソウ(サクラソウ科)
花を数層に輪生して咲くのでこの名があります。春にたくさんの
花がさいたクリンソウですが、今も少し咲いています。野草園では
このほかにも、黄色い花のリュウキンカが秋にも咲いていますし、
ツルシキミも秋に白い小さな花をつけます。四季咲きに変わったの
でしょうか。
紅葉は特に美しい
鮮やかな赤色になります。
ヤマウルシ(ウルシ科)
山野に自生する落葉小高木です。葉は羽状複葉で互生します。
初夏、黄緑色の小花を円錐花序に密生します。花後、核果を結び
ます。果実から蝋をとります。ふれるとかぶれるので、要注意。
今年は花も少なく、実もほとんどつきませんでした。
ヤマボウシ(ミズキ科)
初夏、小枝の先に小さな花が20~30個頭状に集まり、周辺に
おおきな4枚の白い花弁状の総苞片がつきます。果実は球状の
集合果で、秋に赤く熟し食べらます。濃い赤色の紅葉がきれいで
す。
葉はイロハモミジより大きい。
ヤマモミジ(カエデ科)
日本海側の山地に多く見られるカエデです。オオモミジの変種で、
葉はイロハモミジより大きく7つか9つに裂けます。カエデの特徴であ
る翼果は、ほぼ水平に開きます。紅葉は赤くなるものも、黄色
になるものもあり、変異が多くて美しい。